株式会社データグリッド、プレシリーズAラウンドで総額3億円の資金調達を実施
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株式会社データグリッド、プレシリーズAラウンドで総額3億円の資金調達を実施
株式会社データグリッドが、プレシリーズAラウンドで第三者割当増資及び融資によって3億円の資金調達を実施しました。
引受先は株式会社先端技術共創機構、株式会社アエリア、株式会社Deep30など11社となります。
株式会社データグリッド、プレシリーズAラウンドで総額3億円の資金調達を実施
出典:株式会社データグリッドプレスリリース、株式会社データグリッド公式サイト
株式会社データグリッドとは
株式会社データグリッドは、企業の持つアセットとAIテクノロジーを組み合わせることで、さまざまな業界・業種のお客と新たなAIビジネスを創出することを目指す京都発のスタートアップです。
ミッションは「すべてのデータに、命を与える。」
GAN(Generative Adversarial Network)の研究を通して、デジタルヒューマンやAIトレーニングデータといった合成データ(シンセティックデータ:Synthetic Data)を生み出すシンセティックAIの技術開発を行ってきました。
シンセティックデータとは
シンセティックデータとは、AIにより合成された動画像や、音声データ等の総称です。
今回のプレスリリースでは、シンセティックAIで自動生成した当社バーチャルアンバサダーによる下記のプレスリリース動画も公開されています。
GAN(Generative Adversarial Network)とは
GANはディープラーニング(人間が行うタスクをコンピューターに学習させる機械学習の手法)の一種で、シンセティックデータを生み出すコア技術。
次世代AI技術として世界的に注目されているものです。
データグリッドは独自のAIモジュール群からなる、シンセティックAIプラットフォームを開発しました。
出典:株式会社データグリッドプレスリリース、株式会社データグリッド公式サイト
今回の資金調達の背景・用途
今回の資金調達に至った背景や用途については、下記のように発表されています。
当社が取り組むシンセティックデータ領域は技術成熟が進み、技術開発フェーズから実用化フェーズへ移りつつあり、欧米を中心にシンセティックデータ関連のスタートアップも数多く登場しています。こうした背景から、更なる技術開発、新規事業開発を強化しアジアにおけるシンセティックデータのリーディングカンパニーとなるべく、この度の資金調達を実施しました。
シンセティックデータがもたらす未来
シンセティックデータがもたらす未来について、データグリッド社は下記のように言っています。
たとえば、デジタルヒューマンがメディアに登場し、人々にニュースやシネマ、学習といったコンテンツを提供する。情報セキュリティや、化学・創薬などの分野で、膨大な時間がかかっていた作業をAIに任せることで、人は本来のクリエイティブな仕事に専念できる。
これらは、シンセティックデータの用途のほんの一部。一見すると共通点はなく、各領域ごとに個別の発展を遂げているように見えます。
けれども、すべての土台にシンセティックデータが存在するのです。
とのこと。
AIの根幹ともいえる技術ということで各業界からの期待も大きく、今回の資金調達という流れになったのではないでしょうか。
AIが作る画像や動画というと、近年では「ディープフェイク(生成AIによって合成された偽物のメディア)」の拡散等による問題等も記憶に新しいと思います。
しかし、データグリッド社でも重要な問題と捉えており、開発とセットで対策に取り組んでいるとのこと。
そういった課題も解決しながら、より多くの産業を支える技術を開発し続けていってほしいですね!