神戸大学認定ベンチャー第1期生「風況コンサル」を提供するレラテック株式会社が資金調達を実施
神戸大学認定ベンチャー第1期生のレラテック株式会社が資金調達を実施
神戸大学発ベンチャー企業のレラテック株式会社は、神戸信用金庫と日本政策金融公庫による協調融資体制のもと、株式会社神戸大学イノベーション(KUI)の取次ぎを受けた資金調達を実施しました。
調達額は非公表のようです。
神戸大学認定ベンチャー第1期生のレラテック株式会社が資金調達を実施
レラテック株式会社は国内唯一の洋上風力に特化した企業
レラテック株式会社は「気象×IT」で「学術と産業」の架け橋となり、風力発電の正しい導入の道しるべになるべく、2020年11月に設立されたスタートアップです。
神戸大学の研究成果又は人的資源を活用して起業した「神戸大学発ベンチャー」の認定認定制度に基づいた認定ベンチャーの第1期生として、神戸大学との産学連携を推進しています。
国内唯一の洋上風力に特化した企業として、洋上風況を対象とし「観測」「シミュレーション」「解析」を一気通貫で提供できる風況調査を実施しています。
洋上風力とは?
洋上風力とは、洋上に風車を設置し、発電する方法です。
洋上発電は風の乱れが小さいことから、ヨーロッパでは急速に発展してきました。
しかし日本ではヨーロッパと比べ遠浅の海域はかなり少なく、すぐに水深が深くなってしまうので、洋上風力がなかなか普及していないというのが現状です。
この現状を変えるべく、洋上風力について大学で専門的に研究してきたメンバーで設立されたのがレラテック株式会社です。
洋上風力が今注目されている理由
いま洋上風力が注目されている理由として、「再生可能エネルギーだから」という点がひとつあります。
また、国内のエネルギーの安全保障問題として、海外からの輸入に頼っている状況を少しずつでも変えていかなければいけないという現状があるそうです。
日本の洋上風力発電はまだ始まったばかりで、これから大きな可能性があるそうです。
だからこそレラテックは、国内の洋上風力スペシャリストとして市場をリードしていきたいと考えていらっしゃるそうです。
今回の資金調達の用途と目的
今回の資金調達の用途と目的は、下記のように発表されています。
レラテックでは「風況観測」「風況シミュレーション」「風況解析」の3事業を展開しています。
今回の調達資金は、そのうち「風況観測」におけるドップラーライダー観測機材の設備投資に充てる想定です。
風況観測には、観測機材を始めとした初期投資や運転資金が必要となります。
本調達で実行した枠組みによって、資金の調達が可能となり、レラテックの風況観測事業における安定的な実施体制を、資金面から構築することが可能となります。
また、KUIからレラテックに実施した出資は、神戸大学で蓄積された技術ノウハウを生かし、民間事業を通じて社会へ効果的に還元することを目的に実施されたものであり、レラテックがより高品質なコンサルティングサービスを提供していくことを実現します。
今回の資金調達は、日本公庫がKUIからの取次ぎを受けて構築した、神戸信金との協調融資スキームによるもので、日本公庫からは「新型コロナウイルス感染症対策挑戦支援資本強化特別貸付(新型コロナ対策資本性劣後ローン)」及び「新事業育成資金」を適用した融資を、神戸信金からは運転資金を、KUIからは今後の事業展開を見据えた増資がそれぞれ実行されたそうです。
神戸信用金庫及び日本公庫は、引き続き相互の連携を促進するとともに、技術シーズを有する大学等との産学金連携を推進し、コロナ禍にあって新たな事業に取り組む地域の中小企業・小規模事業者の発展・継続を積極的に支援していく、とのことです。
洋上風力発電は国内ではレラテック以外には特化している企業もないとのことで、大きなチャンスとなるのではないでしょうか。
また、神戸大学認定ベンチャー第1期生とのことで、今後の発展も楽しみですね!