ユナイテッド・イミュニティ株式会社が5億円のシリーズB資金調達を完了
ユナイテッド・イミュニティ株式会社が5億円のシリーズB資金調達を完了
ユナイテッド・イミュニティ株式会社が5億円のシリーズB資金調達を完了したそうです。
第三者割当増資による調達で、調達額約5億円(4.995億円)とのこと。
引受先は株式会社東京大学エッジキャピタルパートナーズ、KISCO株式会社の二社と発表されています。
ユナイテッド・イミュニティ株式会社が5億円のシリーズB資金調達を完了
ナノテクノロジーで難治性がんと感染症の治療を目指すUnited Immunityに投資いたしました🧑🔬#UTEC #スタートアップ #ベンチャーキャピタル #資金調達 #バイオテクノロジー #起業 @nikkeibiotech
ユナイテッド・イミュニティがシリーズBで5億円調達、UTECが新たな株主に https://t.co/dwvnIH92Vz
— 【公式】UTEC (東京大学エッジキャピタルパートナーズ) (@UTEC_official) September 10, 2021
ユナイテッド・イミュニティ株式会社について
ユナイテッド・イミュニティ株式会社は、がん免疫療法及び感染症ワクチンを中心とする医薬品の研究・開発・製造を行う医療系スタートアップ企業。
具体的には、独自のナノ粒子型免疫デリバリーシステム(プルランナノゲル)を活用した免疫活性化の基盤技術を活用し、難治性がんの治療薬や新型コロナウイルスワクチンの研究開発を行っています。
創業者である代表取締役の原田 直純氏は、ユナイテッド・イミュニティ社技術の発明者で、国内外製薬大手、ベンチャー、国立大学にてがん分野で24年の研究開発歴がある、日本を代表する研究者の一人です。
ユナイテッド・イミュニティ株式会社は、2020年に中部地方のスタートアップの優れたビジネスプランを選ぶ「CNBベンチャー大賞2020」の大賞を受賞。
今後の飛躍が期待される、いま注目のスタートアップ企業です。
出典:ユナイテッド・イミュニティ株式会社プレスリリース、中日新聞Web
今回の資金調達の目的と今後の展開について
今回の資金調達の目的と今後の展開については、下記のように発表されています。
UIは今回の調達資金を活用し、免疫チェックポイント阻害剤でも十分な薬効を示せない難治性がんの治療を目指す抗がん剤「T-ignite®」および新型コロナウイルスワクチンの臨床試験実施の準備(いずれもAMED CiCLE事業*の支援で研究開発を推進中)、および他の自社研究開発プログラムの加速化を推進します。
加えて、アステラス製薬子会社のXyphos社と実施中の共同研究の加速、人材獲得を含めた経営体制の強化を推進します。
T-ignite®とは?
プレスリリースには、今回の資金調達の目的にも記載されているT-ignite®についての解説も掲載されていました。
免疫的難治性がん「cold tumor」の原因となっているがん組織内のマクロファージの機能をうまく調節できれば、免疫的難治性がんを治療感受性の「hot tumor」に変換して治療効果を発揮する可能性があります。
我々は、治療成分を搭載したプルランナノゲル型ドラッグデリバリーシステム(DDS)を「T-ignite®製品」と名付けて鋭意開発しています。
例えば、静脈内投与されたT-ignite®は、プルランナノゲル型DDSの働きによってがん組織内のマクロファージに選択的に取り込まれます。
次いで、T-ignite®に含まれる薬剤がマクロファージの機能で抗がん免疫を活性化する方向に調節することで、がん組織の中から免疫が活性化して、がんを難治性から治療感受性へ変換できると考えます。
搭載する薬剤や適応疾患の種類を変えることで、多様なT-ignite®製品をシリーズ化してまいります。
少し難しいですが、治療が難しいがん細胞に薬剤を投下することで、治しにくいがんから治しやすいがんに変える免疫療法の開発に取り組んでいく、という内容のようです。
出典:ユナイテッド・イミュニティ株式会社プレスリリース、中日新聞Web
昔よりも治療方法が増え、平均余命も延びたと言われるがんですが、まだまだ治療が難しい種類のものも多いようです。
いつか、どんながんでも根治可能な世界となると良いですよね。
これからも注目していきたいです!