株式会社シンプロジェンがシリーズBでの総額約6億4,000万円の資金調達を実施
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株式会社シンプロジェンがシリーズBでの総額約6億4,000万円の資金調達を実施
株式会社シンプロジェンは、2021年11⽉3 ⽇、双⽇株式会社、株式会社⼋神製作所、i-nest1号有限責任事業組合(i-nest capital 株式会社が運営・管理)を引受先とする第三者割当増資により、総額約 6.4 億円のシリーズBでの資⾦調達を実施しました。
株式会社シンプロジェンがシリーズBでの総額約6億4,000万円の資金調達を実施株
出典:株式会社シンプロジェンニュース、株式会社シンプロジェン公式サイト
株式会社シンプロジェンとは
株式会社シンプロジェンは、2017年2月に設立された、神戸大学大学院科学技術イノベーション研究科発のスタートアップ企業です。
コア技術であるOGAB法の他、最先端の遺伝子工学、情報科学、ロボット工学を駆使することで、DNA合成サービス、DNAライブラリーの開発/合成サービス、及び遺伝子治療に用いられる治療用ベクターの開発サービス等を展開しています。
DNA合成技術(OGAB法)とは
株式会社シンプロジェンのコア技術であるOGAB法はOrdered Gene Assembly in Bacillus subtilis法の略であり、枯草菌のプラスミド形質転換系を利用した多重DNA断片集積法です。
OGAB法は合成困難なあらゆるDNA配列を従来よりも「正確・低コスト・短期間」に合成できる革新的な技術であり、バイオインダストリー分野やライフサイエンス分野を対象として正確かつ⻑鎖の DNA を提供します。
<バイオインダストリー分野>
医薬品、化粧品、バイオ素材、汎⽤化学品などの有⽤物質を微⽣物⽣産する際には、時には数⼗の遺伝⼦からなる⻑鎖 DNA(数万塩基対以上)の遺伝⼦回路を合成することが求められます。シンプロジェン社はそれらの構築を⽀援し、有⽤物質⽣産株の⾼速育種に貢献します。
<ライフサイエンス分野>
近年、ウイルス、ファージ、マイクロバイオーム、動物細胞等の遺伝⼦をエンジニアリングし、ワクチンや遺伝⼦細胞治療薬等として利⽤するモダリティ(治療⼿段)の開発が急速に進展しています。シンプロジェン社は、ウイルスや細胞等の機能改変に⽤いる⻑鎖 DNA や疾患モデル動物作成に利⽤する⻑鎖 DNA 合成等に貢献します。
株式会社シンプロジェンの経営陣について
株式会社シンプロジェンの代表取締役は三宅秀昭氏です。
そして、取締役は山本一彦氏です。
山本一彦氏は、ベンチャーキャピタリストから神戸大学大学院教授を経て、同じく取締役の近藤昭彦氏と株式会社シンプロジェンを設立されました。
シンプロジェンのほかにも、同じく神戸大学発スタートアップのバイオパレットも設立しています。
SNSなどはされていないようですが、同社がシリーズAの資金調達を行ったジャフコグループに、設立の背景などが書かれたインタビューが掲載されていました。
今回の資金調達の背景と目的
今回の資金調達の背景と目的は下記のように発表されています。
今回調達した資⾦は、上記 R&D センターにおける最先端機器への設備投資、研究開発スタッフ・事業開発スタッフ等の 増員に有効活⽤す ること で、当社の独⾃技術である OGAB 法およびCombinatorial-OGAB 法に基づく①DNA・DNAライブラリー合成ビジネス、⾃社で合成した DNA を原料とする②遺伝⼦治療⽤ウイルスベクター開発・分析ビジネス、これら2つの分野における当社事業基盤のより⼀層の強化を図ります。
遺伝子治療は治療困難な領域の疾患の治療方法となるようですが、その発展のためにはシンプロジェン社の長鎖DNA合成技術が欠かせないものになっているとのこと。
今回出資したi-nest capitalからのコメントでは、
シンプロジェンが独自の長鎖DNA合成技術を通じ、 治療困難な疾患を根本的に治癒できる可能性を秘めた遺伝子治療の発展に寄与し、 世界規模で創薬支援のリーディングカンパニーとなり得る将来性を評価し、 今回の出資に至りました。
と、大きな期待が寄せられています。
発展していくことで多くの人々を救うことができる技術だと思うので、今回の資金調達を糧に、さらに大きく飛躍していってほしいですね。
こちらでも応援していきたいと思います!