抗がん剤の開発を行うアルファフュージョン株式会社(大阪市)が、シリーズAで総額4.5億円の資金調達を実施
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【資金調達】抗がん剤の開発を行うアルファフュージョン株式会社(大阪市)が、シリーズAで総額4.5億円の資金調達を実施
抗がん剤の開発を行うアルファフュージョン株式会社(大阪市)が、シリーズAで総額4.5億円の資金調達を実施しました。
今回の資金調達は第三者割当増資によるもので、引受先は大阪大学ベンチャーキャピタルや住友重機械工業株式会社、日揮株式会社等とのことです。
【CVC出資:標的α線核医学治療(TAT)を応用した抗がん剤の開発を行うアルファフュージョン株式会社(代表取締役CEO 藤岡直)に出資】ライフサイエンス領域の知見を活かし、量産体制構築の支援や、治療薬の流通・投薬領域での連携事業を目指します。 https://t.co/WLkf1X8jDN https://t.co/OOTFW04wCt pic.twitter.com/wKKohLMe5s
— JGC Mirai Innovation Fund (@jgc_mif) March 7, 2023
アルファフュージョン株式会社について
アルファフュージョン株式会社は、主に大阪大学、および科学技術振興機構産学共創プラットフォーム共同研究推進プログラムの成果に基づき設立されたスタートアップです。
アルファフュージョン株式会社の企業概要
【企業名】アルファフュージョン株式会社
【所在地】大阪府大阪市北区梅田2-5-13
【設立】2021年
【代表】代表取締役CEO 藤岡直
【事業内容】標的α線核医学治療(TAT)による抗がん剤の開発
【公式サイト】https://alpha-fusion.com/
標的α線核医学治療(TAT)について
アルファフュージョン社は、アスタチン(At-211)を使った標的α線核医学治療によって難治性がんの治療薬を開発する目的で設立されたスタートアップ企業です。
標的α線核医学治療(Targeted Alpha Therapy:TAT)は、従来の薬剤では治療困難ながんや全身に転移したがんを、マイクロレベルの精度で外科手術をするかのように治療する新たな手法です。
高エネルギーを細胞数個分程度の短距離に放射するα線を用いて物理的にがん細胞を攻撃します。
がん細胞に集積する化合物(リガンド)にα線放出核種を結合することで、これまでにない高い有効性と安全性を有するがん治療となることが期待されているそうです。
アスタチン(At-211)とは
アルファフュージョン社は、崩壊過程で有害物質も生じないことや加速器による安定供給ができるといったアスタチン(At-211)に注目し、実用化を推進してきました。
今後に向けて、アスタチンの特性を活かした複数の新規抗がん剤を創出し、多くのがん患者やその家族に希望と、がんと戦う医療従事者に強力な武器を与えることを目指していくそうです。
今回の資金調達の目的と背景
今回の資金調達を通して、研究開発の推進、体制の強化に加え、株主として参画する住友重機械工業や日揮と密に連携した、輸出可能なアスタチン(At-211)医薬品供給プラットフォームの構築を進め、一日も早くこの治療を届けるために邁進していくそうです。