ビーズソファブランド「Yogibo」の米国本社を日本の輸入代理店株式会社ウェブシャークが買収

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ビーズソファブランド「Yogibo」の米国本社を日本の輸入代理店株式会社ウェブシャークが買収

株式会社ウェブシャーク は米国ビーズソファブランド「Yogibo」を世界に展開する Yogibo LLCを買収することを決定し、持分譲渡契約を 2021 年 12 月 11 日に締結し、2021 年 12 月 30 日に 100% 取得が完了しました。

買収額は非公表ですが、日本経済新聞の報道によると100億円超とみられるとのことです。

米国「Yogibo」本体、Yogibo LLC 社の買収について​

今後についても、現在のYogibo社の経営陣は引き続き経営に携わるとのこと。

今後の方針としては、世界規模でのオペレーション業務の DX 化、日本で採用されているビッグデータや AI を活用した需要予測等の各国への導入や基幹システムへのデータの統合を進めてまいります。

さらに、ブランドをより強固にする為の製品品質の向上、ブランドイメージにまつわるマーケティング戦略の再構築を行っていくとのことです。

出典:株式会社ウェブシャーク 公式サイト日本経済新聞

 

Yogibo社とウェブシャーク社の関係性

Yogiboを開発したYogibo社とは

YogiboLLC社はアメリカの企業で、 2004 年に 創業者が妊娠中の妻のためにうつ伏せに寝ても楽になれるビーズソファを開発したことがきっかけで誕生したブランドです。

従来型のビーズクッションとは異なり、1つでベッド・ソファ・リクライニングチェアなど、用途に合わせて形状を自由に変化させることができ、デザイン性も高い最先端のインテリアとして高い人気を誇っています。

ウェブシャーク社との代理店契約は2014年から

Yogibo社は2014年11月に㈱ウェブシャーク社と日本総代理店契約を結びました。

以降、銀座や青山などを含む日本各地への戦略的な店舗出店や、店舗の内装や独自のマーケティング施策により順調に売上を伸ばしており、2021 年 12 月現在で日本国内に 86 店舗を展開しているとのことです。

ポップで明るいストアは一度は見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。

売上が順調な日本市場の総代理店ということもあり、Yogibo社と㈱ウェブシャーク社は長年良好な関係を築いてきたようです。

2021 年 7 月に米国 Yogibo社の方から買収の打診があったことより、今回の買収が実現の運びとなったとのことです。

出典:㈱ウェブシャーク公式サイト

 

ウェブシャーク社とは?Yogiboの代理店となってから一気に躍進

㈱ウェブシャーク社は2002年に大阪にて設立された企業です。「ストレスのない社会を実現する」をビジョンとしています。

企業概要は下記の通りです。

株式会社ウェブシャーク社の概要

【代表】木村誠司

【事業内容】・ Yogibo 運営
・ エッグウィッチ専門店 Don’t Worry Egg’Wich 運営(2020年11月24日 開始)

【資本金】81,250,000円

【設立】2002年2月1

前述のとおり、木村誠司氏はTwitterで情報を発信されていますが、取材などを受けるのは苦手なタイプの方のようです。

ウェブシャーク社がYogibo代理店となるまで

㈱ウェブシャーク社は1996年にブランド古着と雑貨のお店『FURIMAYA』で創業Yogibo代理店となるまで、さまざまなサービスを展開してきたとのこと。下記は一例ですが

  • 1998 ブランド古着のネットショップ『map-sytle.com』開店
  • 2008.4 ダウンロード販売の総合ショッピングモール|SELPA サービス運営開始
  • 2008.4電脳卸ダウンロードアフィリエイトサービス運営開始
  • 2012.2 美容・健康専門モール『Dr.Tony』サービス運営開始
  • 2013.3 不要品を売る・あげる・交換する『GarageSale』サービス運営開始

など、さまざまなジャンルのサービスを数多く展開してきました。

※現在はYogiboとDon’t Worry Egg’Wich以外のサービスは終了しているとのことです。

特にアフィリエイトサービスの電脳卸は2008年から2020年まで18年という長い間サービスを運営しており、ユーザーもかなり多かったとのことです。

しかし、2014年にYogibo社と代理店契約を結び、事業が軌道に乗ったことでYogiboへ事業を特化させてきたという歴史があります。

ウェブシャーク社がYogibo代理店となってからの躍進

㈱ウェブシャーク社は2014年にYogibo代理店となって以来、売上が右肩上がりに伸びてきたようです。

直近の㈱ウェブシャーク社が公表した官報でも、2021年7月期における売上高は168億円で前の期比76.8%増、経常利益は46億9000万円で同約3.5倍と急拡大しています。

Yogiboは無印良品やニトリなど他社の似たようなビーズソファと比べて価格が1~2万円以上高価なのですが、㈱ウェブシャーク社の販売戦略・マーケティング施策のおかげで長年にわたり順調なセールスを続けているようです。

また、約2年続くコロナ禍で自宅で過ごす時間が増えリラックスアイテムの人気が高まっていることも、㈱ウェブシャーク社の業績を後押ししているのではないでしょうか。

 

挑戦し続ける気持ち、そして選択と集中が大切

ポップで明るいYogiboの取り扱い、そして「ストレスのない社会を実現する」というミッションから、㈱ウェブシャーク社はマイペースで自然体な企業なのかなと勝手に思っていたのですが、実はさまざまな事業に挑戦し、切り開き、展開していく企業なのですね。

また、ひとつのサービスがうまくいっている状況でも「これだ!」と思うサービスに出会えればそれに集中する。そんな選択能力の高さを感じました。

Yogiboの華やかな成功だけを切り取ってみると、㈱ウェブシャーク社は過去にさまざまな歴史があったとは思えません。

しかし、多くのことに挑戦し続けてきたからこそ、いまの成功が生まれたのではないでしょうか。

スタートアップ企業経営者の中にも、今まさに「事業がうまくいかないな」「今後どうやって伸ばしていこう」と悩まれている方は多いと思います。

そんな時こそ、㈱ウェブシャーク社など成功者の歴史を辿ってみることもおすすめです。

先人たちの歴史の中から、今後の発展のヒントになるきっかけが何か見えてくるかもしれません。